線路の向こう側

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二階建てに沸いたころを想う(2019年の撮影から)

185系に隠れるように引退した車両がいたとすればこの215系ではないでしょうか。オール2階建て10両編成、最終的にライナー運用しかその力を生かす場所はなく、わずか4編成しか作られなかった異端車です。

f:id:shirakinozomi:20190313191906j:plain写真は2019年に撮影していました。小田原行の湘南ライナー3号の様子です。19:00発ですが、人もまばらです。二階建てブームとでも言いましょうか、1990年代前半には多くの二階建て車両が生まれました。火付け役はまず間違いなく100系新幹線と思いますが、在来線にまで二階建てブームが到来しました。

そんな中現れたオール2階建ての215系。後にも先にもこれだけという車両形式かなと思います。時代が変わって、何かの間違いで二階建ての新幹線車両が生まれることはあっても、オール二階建ての通勤車両はもう現れることはないと思います。

私はというと、ホリデー快速ビューやまなしで何度かお世話になりました。結構な乗車率だったように思いますが、その列車は今後何で運転されるのでしょうか?もしかしたらもう運転されないのかもしれません。

そして肝心の、着席通勤というサービスのために作った車両が、その使命を全うしたかというと何とも微妙な結果だったように思います。前面の貫通扉は、5両の付属編成を想定した最大15両の構想があったからだとか。

強烈な印象を残したまま、姿を消す215系。ありがとう、そしてまた会う日まで。